社会人になったばかりの時に、利殖の本を読みました。
その中で紹介されていた財産三分法という考え方は今でも私の投資姿勢の基本となっています。
簡単に言えば、自分のお金を、すぐに使える現金、不動産、有価証券の3つに分けて管理しなさいということで、ベースにある考え方は
タマゴをひとつのカゴに盛ってはいけない
というリスク分散です。
財産が全部現金だったら、インフレ時に目減りしてしまいますし、全部株にしてしまったら、市場が下落したときに減ってしまいますし、家族が病気や怪我をしてしまったとき、治療費を出すことができなくなってしまいます。
なので、財産を3つくらいに分けておけば急な出費にも耐えられるし、市場の変化に対応しながら財産を増やしていける可能性が高いでしょう、という考え方なのです。
この考え方は広く普及していてググってみると財産三分法以外にも資産三分法、不動産三分法などの派生もあります。
今回は財産三分法の考え方と、その発展形を説明したいと思います。
■ 財産三分法
前述したようにお金を次の三つに分散させて所有する考え方です。
- A. 現金
- B. 不動産
- C. 有価証券
財産を形成する前にまず生活を安定させる必要があります。
そのためにはまずはA.現金をためます。
ご自身やご家族が1年間生活できるくらいの金額がいいでしょう。
これができた後、残りのお金をBやCに配分していきます。
B.の不動産ですが、これは気をつけたほうがいいです。
というのもバブル以前は不動産は買えば必ずキャピタルゲインを得られましたが、急激な人口減が進む現在、不動産からインカムゲイン、キャピタルゲインを得るのは容易ではありません。
それに不動産投資を行う際にほとんどの人がローンを組むはずです。ローンを組んだ以上、必ず返済しなければなりません。
仮に現金を失おうが、有価証券が紙くずになろうが、残念だったとガッカリするだけでおしまいです。
でも、不動産はいったん手を染めた以上、家賃収入があがらないから、店子が見つからないからといった理由で撤退することはできません。
うまく売却できるまで延々ローンを払い続けなければなりません。
十分な現金があり、手持ちの有価証券が上昇するなどして十分な資産形成ができてから不動産投資を考えても遅くはありません。
なので、順番としてはA → C → B がいいでしょう。
さて、次はC. 有価証券を考えてみましょう。
■ 有価証券を3分法で考えてみる
有価証券は大きなリターンを得る可能性もありますが、現金と異なり元本割れしてしまうリスクもあります。そのリスクによって3つに分類してみることができます。
- a. MMFなどローリスク、ローリターンでほぼ元本割れしないもの
- b. 債券などミドルリスク、ミドルリターンのもの
- c. 株式などハイリスク、ハイリターンのもの。為替リスクを含む外貨預金など
a. については、これに積極的に投資するというよりも、利益確定した後の現金をMMFとして待機させておくとか、証券口座のお財布的に使うものなので、あまり意識しなくていいと思います。
b. はミドルリスク、c.はハイリスクです。その配分は個人のライフプランによって変わってきますが、若年層はc.の配分を多くし、失敗が許されない高年層はb. の配分を多くするのが一般的です。
■ 株式投資をさらに3分法で考える
次はc. 株式に投資すると決めた時にどんな株式に投資すればよいのか考えています。
ここでも財産3分法の考え方が生きてきます。
- あ. 内国株・投信など
- い. 外国株・投信など(先進国)
- う. 外国株・投信など(エマージングマーケット)
リスクは「あ→い→う」の順番で高くなっていきます。
「い」では株価の他に為替リスクがありますし、「う」ではそれらに加えて中国のように「政情」もリスクとして考えていく必要があります。
ただ、リスクが大きいとリターンも大きくなる場合があります。たとえば安倍ノミクスによる円安と堅調な米国経済のため、昨年より以前にから米国株を持っている人はかなりの利益をあげることができたのではないでしょうか。
いずれにせよ、ここでも
タマゴをひとつのカゴに盛ってはいけない
という考え方は生きています。うまく配分をおこなうことがリスクを減らし順調に資産形成ができるカギとなります。
■ まとめ
今回は一般的な財産三分法から、2レベルブレークダウンしてリスク分散と資産配分の考え方を説明しました。
財産三分法だけでなく、お金を考えていく際に「3」を意識するとうまく整理でき、発展的なアイディアにつながることが多いのです。
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One thought on “金満おやぢになるためにお金の3分法を身につけよう!”