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先月、青学の福岡先生の講演を聞きに行き、初めて聞いた言葉

 

「ゲノム編集」

 

面白そうなので、この本を買って勉強してみました。
ヒマな正月休みに勉強・勉強♪

遺伝子の組み換えが、大学研究者でなく、数日のトレーニングを受けた高校生でもできてしまうという、まさに「神の領域」の技術がゲノム編集です。
この技術はここほんの数年に開発され、あっという間に広まったもので、ある研究者が

 

「車に例えるなら人力車から自動運転車にひとっとびしたようなモノ」

 

と語っていましたが、まさにそのとーり。

 

ゲノム編集が登場する前に遺伝子変異を行う方法は、遺伝子組み換え技術というものがありました。

遺伝子組み換えとゲノム編集が決定的に違うのは

  • 遺伝子組み換えで目的のマウスをつくる成功確率は数百万分の一に対し、ゲノム編集は数分の一(かなり1.0に近づいている)。遺伝子組み換えで成功するのはまさに奇跡
  • 目的のマウスを一匹をつくるための期間は、遺伝子組み換えは一年以上、ゲノム編集は数週間
  • 目的のマウスを一匹をつくるためにコストは遺伝子組み換えは数千万円(福岡先生も一匹作るのにポルシェ何台か分とおっしゃっていた)、ゲノム編集はほぼタダ。
  • 目的のマウスを一匹作るための工数は遺伝子組み換えの場合はここに書ききれないほど大変、ゲノム編集の場合はCRIPER/Cas9に遺伝子情報を付加したタンパク質を受精卵に注入するだけ
  • 目的のマウスを作るための遺伝子組み換え技術は他の種への応用が利かない(たとえラットであっても)、ゲノム編集は魚であろうが、牛であろうが、コメであろうが全く同一手順

と、今までの技術とは大違い。
今後の我々の食生活、医療にとんでもないインパクトを与える可能性があります。

この本の前半は、ゲノム編集が社会に与えるインパクト、後半はゲノム編集ツール・CRISPER/Cas9を開発した研究者たちの人間ドラマが描かれとても面白いです。どーでもいいですが、発見者の女性科学者がモデルみたいだとか(笑)。

中盤はやや専門的な内容なのでとばしました。
二重らせんがこーなっていて、RNAがあーして....という話で、そもそも文章で表現・理解するのは難しいと思い、動画やアニメで説明しているコンテンツがないかと探したところ、ありましました。ありました。Youtube でサイエンスゼロ、BS1スペシャルの動画です。
「ゲノム編集」で検索すると出てきます。
こちらを見ると、CRISPER/Cas9のメカニズムに加え、今、日本の研究者が何をやっていて、普及させるためにどう取り組んでいるのかがわかります。

今世紀の技術としてはAIと並んでゲノム編集は要チェックです。

 

 

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