若い人がはじけているのを見るのが好きでよく高校や大学の学園祭に行きます。
近所の学校だったり、子供の通っている学校だったりしますが、一番の動機は自分が高校時代、大学時代に楽しんだ記憶があるからです。
そんなわけで今日、明日開かれている早稲田大学の理工系学部の学園祭に行ってきました。
キャンパス中庭では元気のいい、よさこい集団「東京花火」の演舞、各学部棟では理工系ならではの「粉塵爆発」観察なんてのもあり、とても楽しめました。
なかでも今回すごい収穫だったのはパンフに小さく書かれていた「写真表現 2016」という展示でした。
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これ、学科とか部活とかではなく、授業科目に「写真表現」というのがあり、その成果を展示しているのでした。
部屋に入ると、A4くらいにプリントされた写真が張り付けられたボードと、乱雑に写真が並べられた机が4,5つ...トータルで2,300枚の写真があります。
なんだろうな?と思いつつボードに貼られてた写真を見ると都内各所で撮影した様々な風景。
さらに机に目を落とすと、ボードに貼られているのと同じ写真を雑誌のグラビア風にレイアウトし、キャプションを入れたりして編集したものが並べられています。「写真表現」の授業は、学生が撮影した写真で東京を雑誌風に表現してみるのが目的なのでしょう。
グラビア風の写真を見ているうちに、ダントツでいい作品がありました。どこか下町の商店街のアーケードを撮ったものなのですが、すっごくいい。
他の作品と比べて際立って光っています。
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その時、あれれれと思いました。同じ写真をボードに張り付けてあるものを見ていたのですが、ほとんど印象に残りませんでした。
素の写真では、凡庸なのにグラビア風にすると断然光る。
自分の勘違いなのかなと思い留守番の学生に自分の感想を言うと、その学生さんも
「ええ、そうなんですよ。データで見たときはなんということもない作品なんですが、グラビア風に印刷した時、アンダー部分がマットになるので、アーケードの切れ目部分がまるで異世界への入り口のように見えるんです。余白を落としてあることも印象的になる要因かもしれません」
と私とほぼ同じ感想。
素の写真とグラビア風を何度も見比べ、見せ方で同じ写真がこうも違うのか、と新鮮な驚きをおぼえたのでした♪