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しょぼい起業をした「しょぼい喫茶店」へ行ってみました。
結論としては、古いけれども落ち着ける雰囲気でランチのサバカレーも旨かったし、行ってよかったのですが、知らない人はなんのことかわからないと思いますので、最初から説明します。

去年末の話題作

えらい店長「しょぼい起業で生きていく」

という本が、日頃見ている中小企業経営者向けのYoutubeチャンネルで紹介されていたので、Kindleで買って読んでみました。
率直に面白いと思いました。
しょぼい起業の成功例としてとりあげられていたのが、「しょぼい喫茶店」なのです。

調べてみると「しょぼい喫茶店」は西武新宿線新井薬師前駅近くにあり、私の家からもすぐ行けるところだったので昼飯を食べにいってみたのでした。

えらい店長の「しょぼい起業で生きていく」

この本はえらい店長さん(以降 えら店さん)の起業経験をまとめたものです。

大学卒業後、一般企業への就職をあきらめ、リサイクルショップやバーを成功させ、会社勤めに向いてなくとも、起業経験がなくても、お金がなくても全然OKだよーという新しい働き方を提案する本です。

「起業」と言っても、マスコミでみかける

  • 年商xxx億円
  • IPOでxxx億円調達

だとかいうキラキラ起業ではなく、一人、またはその家族が生きていくくらいであれば「しょぼい起業」で十分だよ、というのが主旨です。

「しょぼい起業」で重要なのは次の二つ

  1. 生活を資本化する
  2. 実店舗を中心とするコミュニティ化

お店を開こうとしたとき、まず考えないといけないのは場所と家賃、什器などの選択とコストです。
このうち家賃などはそこへ住んでしまうことで帳消しにできます。
椅子やテーブルなどは実家や自分の家で使っていたものをあてがい、それでも足りなければリサイクルショップなどで安く調達。
生活の資本化というのは、起業のために新規投資をするのではなく、自分の生活で使っているものを活用することです。
それによって余計な借金をする必要もなく失敗してもほとんどリスクなしで起業ができるわけです。

ユニークなのは、起業をやるには人件費が大変そうな印象がありますが、えら店さんは、世の中にはヒマで時間を持て余していて喜んで店の手伝いをしてくれる人が山ほどいるというのです。そのためにも店舗はそうした人たちの「部室」のようにするためにちゃんと時間通り開いておく必要があります。

この考え方は目がテンでした!

以前、ラーメン店のような小さな飲食店を開くために簡単なシュミレーションをしたことがあります。
家賃、光熱費、材料費、人件費を積み上げて自分の利益をのせると一食1000円のラーメンを一日に考えられない数を売らないとダメでした。
ラーメンに限らず、東京で飲食店を個人が開くのはほとんど不可能だと思いました。

この考え方の前提は

  • 必要経費はすべてゼロベース(新規調達)で積み上げる
  • アウトプットは月収xxx万円と考える

必要経費がアホのように積み上がりリスクが極大化しちゃいます。

ところがえら店さんの前提は

  • 必要なものは自身の生活で使っているものを活用する
  • アウトプットは自分、もしくは家族が生活できればよい

なのです。

こう考えると、投資リスクや人材リスクは最小化され、気持ちの上でも起業へのハードルが下がるように思えませんか?

しょぼい起業は全く新しいコンセプト?

この考え方が広がれば多くの人が気軽にチャレンジできるし、企業に就職できなかった人たちにも希望をあたえることができるんじゃないかと思いました。

でも、しばらくして「しょぼい起業」はすでに自分の身の回りにあるな、と二つの例に気づきました。

私事なんですが、私には自宅で学習塾を経営する78歳の母がいます。
自宅の居間を使い毎年14,5人の小中高生を教えています。
この塾経営の経費は、自宅を使っているのでほとんどかかりません。
時々、塾を卒業した大学生をアルバイトで雇いますが、正社員でないので採用リスクはありません。
経費は教材プリント代くらいじゃないかな?

私が驚いたのは母が急病になったときのことです。
すでに大学生や社会人になった卒業生が先生として働いてくれ、母がいなくてもなんの問題もなく塾が運営されていたのです。
もちろんアルバイト料は払いましたが。
でも、何年も前に卒業した学習塾の先生が倒れたからといって駆けつけますかね?
私は何度も母が生徒たちにカレーを食べさせたり、おやつをつまみながら勉強しているのを見たことがあります。
塾で学んだ日々は卒業生にとって部活動のような楽しい日々だったのかもしれません。
そうでなければピンチに集まってくれないと思うのです。

二つめの例なのですが、郊外の駅前などで扉が二つあるスナックをみかけたりしませんか?

おそらくなのですが、扉の一つは自宅用、もう一つはスナック店舗用です。

  • 夫婦が郊外の駅前に住んでいた。住み始めたときは周りに人家が少なく田舎の駅に過ぎなかった。
  • ベビーブームがおこりその駅の乗降客が多くなり家の前の人通りが多くなった。
  • もしかしたら小銭稼ぎできるかもしれないと思い、奥さんが働きたいと言い出す。
  • ほんじゃぁ、と男気のある旦那が家を増築してそこをスナックとして開業!

こうしておけば、地代と比べればわずかな増築費を用意するだけで開業できてしまいます。
自宅が店舗なので、家族に店番をやってもらうのも簡単です。

んで、何がいいたいかというと「しょぼい起業」は結構私たちの親世代にとっては普通のことだったのかもしれません。
でも、私たちの世代は

働く = 就職

と自分で勝手に決めつけてしまい他の選択肢を顧みなくなり、就職できなかった人たちに息苦しさを与えてしまっていた。

そこへ、えら店さん登場し「しょぼい起業」という新しいコンセプトで私たちより上世代がやっていた「たくましい生き方」を再評価してくれたんじゃないかと思いました。

しょぼい喫茶店へいってみた

そんなこんなでとてもこの喫茶店に興味があったので、いってみたわけです。

↓ 看板は黒板!

↓ 雑居ビルの2階。あんどんは古いままで看板は段ボール。
むしろ斬新か?(笑)

店内はカウンター7,8席。バーの居ぬきかな。
窓が広いので店内は明るいです。
お店の中はドトールやスターバックスのようにキラキラしてません。
田舎の駅前でおばちゃんがやっているようなゆるーい雰囲気(笑)。

↓ ここではサバカレーをオーダー。玉ねぎが甘く、ココナツミルクのコクがとてもいい本格的インドカレー。
店員さんにそういうと、少年のような笑顔をしていたのが印象的

私の後からふたりの女性客が別々にはいってきたのですが、顔見知りらしく楽し気に話していました。

その後、男性が一人入ってきたのですが、この人はコーヒーを飲んですぐ出て行ってしまいました。
もしかしたらスタバやドトールを期待して入店していたのかもしれませんね。

でも、「お客様は神様です」とか「24時間営業コンビニ」とか顧客の要望を100%飲まないといけないような働き方はもうやめませんか?
その働き方は世間を生きづらくし、もはや時代遅れに感じるのです。

ここにはサバカレーとコーヒー一杯で一時間余り、まったりとぼーっとしながら、店長さんにここに来た理由を話したりしながら居心地よく過ごしました。

たぶん、また行ってしまうだろうな♪

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