先日のグループ写真展に参加して、これからやっていこうと思ったのはモノクロ撮影でした。
まったくやったことがないわけでなく、最近までモノクロフィルムを使っていたし、デジタルで森山大道風ハードモノクロームで作品作りをしたこともあります。
でも、ごく普通のデジタル・モノクロームってやったことがないのに気づきました。
まさに灯台下暗しです(^^;
今日一日、モノクロームで撮影およびRAW現像をやってみて、気づいたことを整理しました。
それはモノクロ撮影(現像)のフィルターワークです。
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X-T10 のモノクロのフィルムシュミレーションには次の4種類があります。
カメラ内でも現像できますが、ここではPC上の現像ソフトの画面を表示しています。
- モノクロ
- モノクロ+Yeフィルター
- モノクロ+Rフィルター
- モノクロ+Gフィルター
Rフィルターをつけると青空が濃くなることなどは体験的に知っていたのですが、なぜそうなるかを調べてみたのです。
モノクロ撮影(RAW現像)時にフィルターの色によって次のような効果が出てきます。
- フィルターの色が画像上で明るく、薄く表現されます。
- フィルターの色の補色関係にある色が暗く、濃く表現されます
これが原則となります。補色という言葉は後で説明するとして、例えばR(赤)フィルターをつけると、赤い被写体は薄く、補色関係にあるC(シアン・空色)の被写体は濃く表現されます。
ここで光の位置関係を下図のような色リングで理解しておくと、フィルターワークがとても楽しくなります(手書きですみません(^^;)。
この図の見方なのですが、例としてR(赤)の補色にあたるのが反対側にあるC(シアン・空色)となります。
作例をベースに解説してみました。
↓ フィルムシュミレーション・ProviaでRAW現像。
これをモノクロ現像してみましょう。
↓ フィルムシュミレーション・モノクロでRAW現像。
「モノクロ」は彩度を0にしているだけなのでニュートラルなモノクロームになります。
↓フィルムシュミレーション・モノクロ・RフィルターでRAW現像。上の「モノクロ」と空の色を比べてみてください。
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もうお分かりですね。さきほどの色リングを見てみると、Rの補色関係にあるC(シアン・空色)である空が「モノクロ」より濃く・暗く表現されて画面が引き締まっているのがわかります。
同様にモノクロ・Yeフィルターでは補色関係になるB(ブルー・青)が濃くなります。
この色リングが頭に入っているとメリハリがきいたモノクロ表現ができるようになりそうですね♪