先週、ニコン本社ビルにオープンしたばかりのニコン ミュージアムに行ってきました。
ニコンは本社機能を品川インターシティへ昨年末くらいから徐々に移転させていて、ニコンミュージアムのオープンはその総仕上げです。
ちなみにニコンのライバル・キヤノンマーケティング ジャパン本社は向かいのビル、ソニー本社は北品川の御殿山です。世界の三大カメラメーカーの本社が品川に集まっているわけです。
それで、昼休みにのぞきに行ったわけですが、企業が空きスペースに適当に作ったミュージアムとはレベル感が段違いな本格的なミュージアムでした。なんといっても一度の昼休みでは回り切れず昼休み3日連続で行って一通りめぐって来れるボリュームです。
ひととおり回った感想は
ニコンはカメラメーカーなんかじゃない
もちろん、半導体製造装置や超解像度顕微鏡なども事業の柱にしている総合光学メーカーだということはアタマではわかっていたのですが、やっぱカメラだよね、と思っていたのが訪問前の私でした。
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そして、さらに突き詰めると
ニコンは見えないものを”見ること”に関して並外れた情熱をもった会社である
というのが私のニコンという感謝に対する印象なのです。
カメラは、ニコンが”モノを見る”ために開発した道具の一つなんだなと思いました。展示されているiPS研究に貢献した顕微鏡やら、史上最も精密な機械と言われる半導体製造装置。それらはみんな見えないものをいかに見えるようにするか、というニコンのDNAから生じた製品なのです。
半導体製造装置はレンズから発せられた光でシリコンを焼く機械です。レンズに光を集めるカメラや望遠鏡と、光の進み方が反対なだけですから、”見る”ために開発された製品の派生と考えてもいいと思います。
↓ 品川駅からコンコースを通ってインターシティC棟へ。そこにニコン本社がはいっています。
↓本社受付を通り過ぎたところに入口があります。昼休み時間は結構人が入っていました。
↓内部はずいぶんと広いです。カメラが3割、半導体製造装置や顕微鏡類が5割、残りがシアターなどニコンの活動を紹介する施設です。シアターは撮影禁止なので写真はありませんが、ぜひ見てください。ニコンがいかに微小な、そして目で見えない世界を視覚化してきたがが語られます。
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↓ 石英ガラスインゴット...ここからレンズを切り出します。光るものをみるとついつい、おいくら万円するのか考えちゃいます(笑)
↓光学会社の心臓ともいえるレンズ原器。これをひな型にレンズが作られていくのです。
↓ずらりと並ぶカメラ、カメラ、カメラ….ニコンファンには垂涎ものでしょう
↓そして1964年。東京オリンピックのために開発された超望遠レンズ。規制が厳しくスタンド席で撮影しなければならないフォトグラファーのために開発されたそうです。スタンド席ではこのレンズとモータードライブを装着したニコンFが列をなしたそうです。私の生まれる前の話です。信じられない!
↓国産半導体製造装置第一号機。動いてましたコレ。それにしてもどうやってわずか数ミクロンの露光ができちゃうんでしょうか...すごいとしかいいようがありません。
開館日は平日と土曜日です。また、入館は無料なのでぜひお時間があるときに行ってみてください♪
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