プロブロガー「ももね」さんの記事を読んで、匿名ブロガーの一人として、私も身バレでビックリしたことがあったので、心構えを書いておこうと思いました。
結論から書くと、ネットでなんらかの書き込み、アクセスをした以上、その頻度、量にかかわらず100% 身元がバレると思っていたほうがいいです。
ももねさんの記事は、ある日、職場の役員に呼ばれ、ももねさんのブログサイトをスクリーンに映され、尋問されるところから始まります。
詳細は記事本文をごらんいただければと思うのですが、身バレが職場を辞める大きな原因になったようです。
ももねさんは、たくさんのPVを集めるスーパーブロガーでファンも多くいるから身バレしてしまったわけで、コッソリやっていればそんな心配はないと思っている方がいるとすればそれは甘いです。
■ 匿名ブログをはじめた理由
10年ほど前にExciteで匿名の写真ブログをはじめました。
その頃、ハマっていたデジカメ写真を見てもらえる場が欲しかったのです。
匿名にした理由は、当時、仕事や家庭がストレスフルで、それ以外の別の人格をネット上につくってしがらみから離れて自由になりたかったのだと思います。
女装趣味とかコスプレは自分以外の自分になれる快感があると聞いたことがあるのですが、それに動機が似ているかもしれません。
会社の同僚はもちろんのこと、妻子にもブログの話はしていませんでした。
■ 1年が経った頃...
ブログは毎日更新しており、一日あたりの訪問者は数十人で、写真好き・カメラ好きな人がぶらりと訪れていただけるようなゆるい感じのサイトに育っていました。
弱小であることもあり、自分が誰であるかわかるはずなんてない、と気楽に構えていました。
ところがある日、職場の同僚に、
「このサイト、ねりうまさんのでしょ」
と言われ、びっくりしてしまいました。
とっかかりは検索エンジンで、たとえば「吉祥寺でおいしいご飯を食べたい」という動機で検索すると何番目かに私のブログの「グルメおやぢ」記事が表示されます。
最初に表示された私の記事から、他の記事を読んでいくと徐々に頭の中に人物像が形成され、あるタイミングで「あっ!」とブロガーが私であることに気づくのです。
今考えれば、人に迷惑をかけるような記事は一切書いていなかったのでビビる必要などなかったのですが、見られていないと思っていたことが実際に見られていたという体験はかなりショックなものなのです。
その後も他の同僚、子供の学校のPTAで懇意にしていたママさん、フォトワークショップの参加者、飲み屋の店員さんなどから次々に指摘されました。
人間の連想能力とはものすごいのです。
■ ブログが炎上した時
話は変わりますが、何度かブログが巨大掲示板を起点に炎上したことがあります。
ブログのコメント欄に沢山の匿名コメントが書き込まれました。
酷い内容です。
酷いコメントを見ているとかなり気持ちがへこむのですが、それらを見ているうちに面白いことに気づきました。
それは匿名コメントを書いている人は、本当に自分の身元を知られずにコメントを書き込めると信じ込んでいる点です。
コメントを書き込むとIPアドレスが残るので、IPアドレスからその人の居住地や勤務先、学校などおおよそのことがわかってしまいます。
また、しかるべき司法手続きがあればプロバイダに情報開示してもらうことで個人特定は容易なのです。
自分のプライバシーがほとんどバレバレなのに、わからないだろうと思って好き勝手を書いている気の毒な人たちだと思うようになりました。
■ まとめ・・・身バレ時代の心構え
ブログを運営する、コメントを書き込むなど、ネット上で匿名を使う場面はとても多いと思います。
しかし、今まで書いたようにネット上で匿名を維持するのは困難です。
私達はリアル世界で人と話すとき、相手にいやな思いをさせないよう、迷惑をかけないよう振舞います。
それは自分の身元が分っているからです。
ネットでも匿名によるダメージやトラブルを避けるためには、「匿名は必ず身バレする」ということを前提に、リアル世界同様のジェントルなコミュニケーションをおこなうことが大切だと考えています。
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