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今回のテーマは毎月分配型投信です。
これが投資としてお勧めできるものかどうかを考えてみましょう。

その前にまず毎月分配型投信って何?というところから。

これは名称からわかるように投資信託の一種です。
投資信託とは株と同様に購入時の基準価格(株の売買における株価)と売却時の基準価格の差が利益(or 損失)になる金融商品の一種で、90年代に銀行が窓口販売で扱いを始めてから一般的な金融商品となっています。




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さらに分配型投信というのは、購入すると毎月もしくは隔月で配当金が得られるというもので、今大変な人気です。
ところが注意が必要なのは当然のことながら、配当金が得られるからには原資がいります。この配当金は投信の売却益の中からねん出されます。利益が出ているうちはいいのでしょうが、基準価格が下がると損切りしながら配当しているケースもあるそうです。こうなるとタコが自分の足を食っているようなものです。
毎月配当金が出て、うれしいな、といい気分になっているうちに、さて売却しようと思ったら基準価格が大きく下落しており、トータルで大損というシナリオが考えられます。
さらにいけないのは毎月売却するのですが、その度に税金と手数料がかかります。ささやかな額ですが積もり積もると馬鹿にできませんし、それらはすべて投資家負担になります。

このようなわけですから、当然私は分配型投信に関しては

「非」

であり、今まで一度も購入したことはありません。

ところがこうした私をマインドチェンジさせる二つの出来事がありました。

一つはもうすぐ80歳になる母親を連れて墓参りをしに行ったときに、車の中で、母は最近分配型投信を購入し、毎月配当されるお金が楽しみでしかたないと言うのです。
私は舌打ちをしてしまいました。証券会社に騙されたのではと...

ふたつめは雑誌「プレジデント」の年金特集で元都銀の支店長だった投資家の菅井氏の記事でした。彼は年金生活者には分配型投信を勧めると書いているのです。

ムムムム....

と思ったのですが、彼は分配型投信のリスクを説明しつつも勧める理由を書いており、それが納得できるものだったのです。
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彼は銀行マン時代、多くの年金生活者を見ており、彼らは二通りに区別されるというのです。
一つめのパターンは沢山の純資産を持ちつつもキャッシュフローを持たず、徐々に減っていく資産に汲々としている金持ち層。もうひとつのパターンは純資産はそれほどでもないが、投資、不動産、または自分の仕事から少しでも毎月お金が入ってくる人たち。
彼が言うには後者の方が生き生きと老後を送っているというのです。
これはなんとなくわかる気がします。いくら金があっても、減っていく一方だったら消費を楽しむ気持ちにはなれません。

分配型投信は資産全体を減らしてしまうリスクが通常の投信よりも大きいのですが、年金生活者にとってみればそのリスクを考えるよりは毎月収入があり、人生を楽しむメリットの方が大きいというのが彼の主張なのです。



私はなるほどと思いました。アラフィフの私は今、老後のための資金を貯める時期にあります。そのためには少しでもコストを下げ利回りを向上させ資産を増やさなければなりません。
しかし、私の母はもう貯める時期ではなく、貯めたお金を消費し、残りの人生を存分に楽しむ時期にあります。そんな時に分配型投信の配当が気持ちを明るくさせてくれるのだと思います。

私は最初に「マインドチェンジ」という言葉を使いましたが、分配型投信のメリットとして頷ける点が3割くらいはあるかな、と思っていますが、自分でこの投信を買うつもりは今でもありません。

さて、みなさんはどう考えますか?

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