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日当たりがよくて、広くて大きな家・・・・・
これが多くの人にとって夢のマイホームなのかもしれません。

それが家を買う基準でなかったら何を基準にして不動産を買えばいいの?

というのが今回のテーマです。

不動産の新聞折込広告を見ると消費者に夢を抱かせる文言がたくさんならんでいます。
しかし、不動産をめぐる現実はとても厳しいです。

  • 終身雇用が崩れてしまった今、35年ローンを組んでまで不動産を購入する勇気がありますか?
  • 大きな一戸建てを将来、子供や孫達と暮らすことを夢見てやっと手に入れました。今、子供達は一緒に暮らしていますか?
  • マイホームを手に入れた後、リストラされ手放す必要がでてきました。売却益でローンを完済できますか?
  • 急速な人口減が続いています。マイホームの地域がゴーストタウンになる可能性はありませんか?
    (私の実家は東京西部なのですが、実家前のバスの時間表を見て驚きました。子供の頃に5分に一本だったのが10分に一本に減っていました。都心にほどちかいエリアでもこんな状況です)

マイホームに対する牧歌的な夢は既に崩壊しているのです。
結論から言うと

私は家の価値を金利でしか見ていません。

銀行や証券会社で扱っている定期預金や投資信託と同じです。
分りやすく言えばその家がどれだけの収益を生み出すかどうかです。
どんなに素晴らしい家でも人に貸して(貸すことができる流動性があって)、ローンを上回る賃貸料がとれないものの価値はゼロです。

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さて、私がなぜマイホームに関して夢のない(笑) 展望をもつにいたったか、その経緯を書いておきます。

20年ほど前、東京郊外の私鉄沿線の駅前に夫婦で住むための小さなファミリータイプのマンションを買いました。
やがて子供ができた頃、地方転勤になり、その部屋を人に貸すことになりました。
雨が降っても濡れずに駅までいけることもあり、すぐに借家人が見つかり、今にいたるまで、一度も空室になることなく貸しています。
やがて、東京に戻ることになり、そのマンションに戻ろうと思ったのですが、やめることにしました。
自分のマンションを人に貸したまま、もっと都心に近い場所にマンションを借りて住むことになりました。
理由は20年前に購入したマンションの損益を計算したところ、予想以上の利回りだったからです。

不動産の利回りの計算方法は

(家賃x12ヶ月)/ 不動産価格

となります。

このマンションの場合、ローンや税金等の経費を計算しても利回りは5%に達していたのです。
本格的に不動産運用している人に比べればたいしたことにない数字ですが、まぐれ当たりにしてはとてもいい数字です。

仮に不動産購入金額を銀行に定期で預けた場合、ほとんど金利はゼロです。ところがこの不動産は賃貸料で年利で5%も稼げるのです。
もうすぐ20年になりますので、以後の賃貸料は純益として家計を潤すことになります。

自分なりに勝因を考えてみると

  • 都心から少し離れていることもあり、物件価格が安かった
  • 駅前ということもあり、高めの賃貸料でも空室になることがなかった
  • 比較的小さめの部屋であり、独身者などにとってはリーズナブルな賃貸料に設定できた。
    (物件が大きいと賃貸料を高くせざるをえず、借家人集めに苦労したと思います。)
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話を元にもどすと、「日当たりのいい家」は買いか?ということなのですが、そうとも限らないというのが回答です。
一見、いい家の条件のように思えますが、たとえば増え続けている不婚者、独身者の中には夜帰って寝るだけだから日当たりなんて関係ないという人もたくさんいます。
逆に日当たりがいいことで、賃貸料を高めに設定せざるをえず、流動性が低下し、借家人が集まらず、やむなく不本意な賃貸料にしないといけなくなるリスクがあるのです。

不動産の価値はあなたがいいと思ったからでなく、そこを借りたいと思った人がいくら出せるか?なのです。

いい不動産だと思ったら、最初にやることは近隣同等クラスの不動産の賃貸料を調べ、購入した場合に不良債権化する可能性がないかを精査することです。

くどいですが、一般的に言われている「いい家」の基準でマイホームを購入してはいけません。見るべきはその不動産がいくら稼げるかです。

* 大家族でみんなが住むための不動産がいる、仕事が地方公務員で収入が安定しており、一生そこに住むことを決めている、仕事上で作業場が必要などの場合は記事内容はあてはまりません。個別のライフプランに照らし合わせて記事を参考にしてください。

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