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今回は私の大好きな万年筆、プラチナの#3776 センチュリーをご紹介します。

というのも朝日新聞土曜版にモノ系ライターの納富さんが万年筆の選び方について連載しており、25日の記事でプラチナ#3776センチュリーを

”一万円前後の値段で一生使える”

万年筆の3本のうちの一本ということでご紹介されていたからです。

このシリーズが好きな理由は3つあります。

ひとつは

デザインが美しく綺麗

黒軸(ブラックダイヤモンド)、赤軸(ブルゴーニュ)、青軸(シャルトルブルー)、透明軸(精進、ニース etc…)があり、どれもとても美しいのです。黒、赤、青は実は濃いスケルトンで、透明感があり、ケースから取り出すたびにホレボレしてしまいます。

ふたつめとして

秀逸な書き味
初めて使った万年筆がLAMYのサファリでその書き味に感動し、次に購入したのが#3776 センチュリーでした。大型の金ペンならでは柔らかさがあり、今までとは別次元の書き味でした。

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みっつめが

気密性を高めるためのメカニズム

です。
通常、万年筆はインクをいれたまま放置すると数ヶ月でインクの水分が蒸発し、書くことができなくなります。
万年筆の天敵はこの「乾燥」であり、内部にこびりついたインク成分のため分解洗浄が必要となる場合があります。
#3776センチュリーは1年以上放置しても完全な蒸発を防ぐことができるスリップシール機構を組み込んだ最初の万年筆なのです。

↓ 内部の半透明なインナーキャップが乾燥を防止
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では、この機構があると何がよくなるのでしょうか?

こたえは、「インクの選択の幅が広がる」です。

少し長い説明で恐縮なのですが....

万年筆のインクには染料系と顔料系の2種類があります。
一般に売られているインクのほとんどは染料系で
色が鮮やか、水に溶けるので扱いやすい反面、耐久性が高くない(時間が経つと色褪せすることがある)、濡れると滲む
といった特性があります。

一方顔料系は
耐久性が優れる、濡れても滲まない反面、いったん乾くと水洗ができないためメンテが大変
といった特性があります。

水彩絵の具と、油絵の具の違いに例えるとわかりやすいと思います。

万年筆を乾燥させてしまった場合、染料系であれば水に溶けるので分解洗浄できるので修理が可能です。しかし、顔料系は一度でも乾燥させてしまえば、修理がかなり難しいのです。

そのため、多くの万年筆メーカーや文具店ではお客に顔料インクは勧めなかったのでした。以前、伊東屋で顔料インクを買おうとしたとき、なんども利用上の注意点を念押しされました。まるでいけないものを買うみたいな感じでした(笑)。

で、やっと結論なのですが、#3776 センチュリーは圧倒的に乾燥しづらいメカニズムを備えているため、安心して顔料インクが使えるのがメリットなのです。

数年前に染料系インクで書いた文字は少し薄くなってきていますが、顔料系はほとんど色褪せがありません。

ずっと長く残しておきたい文章のために顔料インク+#3776 センチュリーという組み合わせはどうでしょうか?
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